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美作にキハを追って(0)ぷろろーぐ [鉄分の濃い旅行記録]

あまり、こういう書き方をしていると、いま話題の某団体からクレームが来そうで
ちょっと怖いのだが、でも、<変態鉄>が生まれる少し前に流行っていた歌詞に...
(註 ; もともと1972年(昭和47年)の曲です。<変態鉄>にとってはコロッケの名曲といったイメージ)

  ♪ 動き始めた汽車に ひとり飛び乗った

というのがある。これがわかるのは、自分より少し上の世代で大都市圏以外で
暮らしていた方々、もしくは<鉄>だろうか。

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【2017年7月2日12時22分】 片上鉄道保存会・吉ヶ原駅

そもそも、イマドキの電車は客扉が開いていると走り出せない。走行中にドアが
開いてしまうと、非常ブレーキがかかる構造になっている。

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【2001年2月28日】 津軽鉄道・金木駅

だから、動き始めた汽車に飛び乗れる訳がない...
でも、旧客、昭和30年台までに製造された焦げ茶色の客車では、それが可能だった。
“客車”の側扉は、先日取り上げた20系寝台客車まで手動式。
今ではありえないようなほど“開放的”な姿の列車が全国を走っていたという。

冷房のない客車だけに「走行中の列車の扉を開けて、風にあたっていた」とか
「駅に停まる前に飛び降りようとして転けた」とか、当時の方々に聞くと、
いろいろなエピソードが出てくるとか、来ないとか...

……  ……

ちなみに、同じ歌詞の中に「黒いふちどり」というのも。
このあたり、詞の中に使われる数々の比喩的表現に感心してしまう。
イマドキの「ヒット曲と称するもの」が何だかショボく思えてしまう...などと
言うと、これまたどこかからお叱りが来そうだが。

機関車が牽く客車列車自体、“風前の灯火”となって久しい日本の鉄道。
とくに旧型客車と呼ばれた焦げ茶色や紺色の客車たちは、国鉄の分割民営化を前に
いまから約30年前に定期運用を退いたわけで。

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【2015年7月19日13時06分】 東北本線・新白岡-白岡

イベント用としてJRにわずかに残った仲間たちも、運転時は各車両のデッキに
車掌やJR職員が乗務し、走行中はデッキに出入りさせてくれなかったり、
また、一部の車両には“扉鎖錠装置”を追設するという工事まで行われた。

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【2017年7月2日10時46分】 片上鉄道保存会・黄福棚原-吉ヶ原(後追い)

そんな、「動き始めた汽車に飛び乗れる」列車の最後を飾ったかも知れないのが、
岡山県の同和鉱業片上鉄道線。

岡山県東部の港町、<鉄>には、赤穂線の片上というのがわかりやすいだろうか。
備前片上から北上、和気(わけ)で山陽本線と交差し、吉井川に沿って北上、
柵原(やなはら)鉱山に至っていた約30 kmの鉄道路線である。

“柵原”というのも聞き慣れない地名なのだが...

その場所をザックリ言うのであれば、最近、女子のサッカーチームで有名になった
湯郷温泉の近く...と言えば伝わりやすいか!?
津山駅からクルマで1時間弱の距離、岡山県北東部の小さな町である。

そんな同和鉱業片上鉄道線。

鉱石や肥料など貨物輸送が終了するのと前後して、1991年(平成3年)に
廃線となった。いま、本や資料で見てみると、自分も、あと10年早く生まれていたら
きっとこの路線に嵌まっていたのでは無かろうか...
でも、<変態鉄>としては、当時、中学生。
中学の図書館で読んだ鉄道誌の記事で「ふ~~ん!?」と思った程度の記憶。

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【2017年7月2日12時08分】 片上鉄道保存会・吉ヶ原駅

でも、さまざまな経緯があり、その途中駅で硫化鉄鉱の積み出し施設があった
吉ヶ原(きちがはら)駅周辺が“鉱山公園”として整備され、廃線後も
保管されていた車両たちが動態に復元され、ファンを中心とした「保存会」の
皆さんの手によって、毎月一度、最初の日曜日に展示運転が実施されている。

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【2017年7月2日13時57分】 片上鉄道保存会・吉ヶ原駅

この路線...というか保存車、<変態鉄>にとって魅力的なのがもう1つ。
キハ04形、キハ07形という国鉄のディーゼル動車黎明期の車両が、車体には
改造された箇所も見られるものの、国鉄時代からの姿を残して、
いまも保存運転の主力車として活躍中なのである。

「いつか行きたい!!」と思っていた場所の1つだった。

ただ、<徒歩鉄>の自分にとって廃線となった駅を使っての保存運転...というのは
訪問へのハードルが上がるわけで。さらに、その展示運転日が仕事と重なったり、
ほかのイベントと...、計画を立てては流れて、立てては流れて...

なかなか行く機会に恵まれなかったのだった。

そんな中、7月2日の日曜日には仕事のスケジュールも何も無く。
1ヶ月前の6月初めの出勤時、会社に向かう前に新宿駅の「みどりの窓口」へ。

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【2017年7月1日21時50分】 東海道本線・東京駅

「7月1日の“サンライズ号”で岡山まで。個室B寝台で一人!!」
普段は“のびのび座席”の<変態鉄>、なぜか勢いで“個室寝台”を奮発。
窓口で鼻息荒く...

そんな<変態鉄>に対して、窓口氏の冷静な口調。
「B寝台ですと、ソロとシングルが...、ソロの方が1,000円くらいお安くなります」

「じゃぁ、安い方で!!!」
咄嗟に<ケチ鉄>として。たしかに“ソロ”は「うなぎの寝床」のような...
とはいえ、ぐっすりと寝ることができて大満足だったのである。

10日前になるとインターネットの気象情報サイトで詳細な予報を確認できる。
「岡山県北部」の天気は「晴れ」の予報。「よしっ!!」、気合いも入るもの。

でも、5日前になり、3日前になり...
「くもり」、「くもり、午後は時々、雨」、「雨」...
坂道を転げ落ちるように「7月2日」の予報は悪い方へ。う~~ん。
梅雨時とはいえ、カメラの防水シート、カメラバッグのレインカバーをチェックして。
やはり、テンションは下がるものである。嗚呼。

いよいよ出発当日、定時よりちょっとだけ早く職場を後に。新宿駅のロッカーに
入れていたカメラバッグを取り出して、中央線で東京駅へ。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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