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美作にキハを追って(10)展示運転っ!! = 黄福棚原駅にて = [保存車・廃線跡]

ブログを始めて、まもなく、今月の28日で6年9ヶ月になる。
この間、いろいろな方のブログとの間に繋がりが。<鉄>なブログはもちろん、
本当にいろいろな。もちろん、<鉄>以外の話題だって興味をもって楽しく
読ませていただいている。残念ながら、最近は仕事がドタバタ...か、趣味活動。
なかなか、皆さんのブログにお邪魔することができず。気になっているブログは
たくさんあるものの...。

でも、やはり、inspire される...というか、「なるほど!!」と思うことも
たくさんあるわけで。自分の趣味活動のあり方がちょっと変わったかなぁ...と
思った一文が。

   この趣味を長く続けるためには、採り尽さないことが肝要と
   心得ておりますもので。

全国の街を歩き回って、カップや小さな瓶のお酒(日本酒)を買い求め、
その紹介文、文献研究などからの考察、そして、お飲みになった感想を、
ほぼ毎日ご紹介されている、skekhtehuacso さん(→ こちら)の記事の中で
時折、でてくる一文。いままでの自分なら、撮りに出かけたら、アレもコレも
すべて兎に角、一通り、漏れなく撮り尽くさないと...、そればかりに夢中で、
その結果、アレもコレも中途半端...ということの連続だった。

今回は、「次の訪問時に撮るのでも良いか...」と少し余裕を持って。

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【2017年7月2日9時51分】 片上鉄道保存会・黄福棚原駅

そんな中から、今日は黄福棚原駅の模様を中心にまとめてみたい。

……  ……

2017年7月2日(日)くもり一時雨

「柵原ふれあい鉱山公園」の一画、かつての吉ヶ原駅構内に残された線路で
行われていた展示保存運転だが、2014年11月に少しだけ延伸。ちょっとだけ、
かつての終点・柵原駅に近づいたところに、「黄福棚原駅」が“開業”した。

そのことは新聞、一般紙の電子版で読んだ記憶があった。そのときから、この地を
訪れたいとは思っていたのだが...

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【2017年7月2日9時47分】 片上鉄道保存会・黄福棚原駅

公園内の施設の1つとしてできた“駅”である。その木造駅舎は真新しく。
駅舎の入口では地元の農産物のセルフ販売なども行われており、ずっと人が
絶えない感じ。

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【2017年7月2日9時47分】 片上鉄道保存会・黄福棚原駅

昔ながらの「柵原」の鳥居型駅名看板。

その後ろに停車中の、1936年生まれのキハ。2017年にそれに乗車できる...という。
う~ん、<変態鉄>としては堪らんのである。

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【2017年7月2日10時50分】 片上鉄道保存会・黄福棚原駅(許可を得て撮影)

そんな駅舎内、真新しい建物には似つかないような年季の入った切符棚が。
硬券に“ダッチング・マシン”(日付印字機のこと、たぶん“Dating Machine”を
昔の人がローマ字読みしたのが語源ではないかとされているが、何かヘンだが、
でも、ずっとそう呼ばれている。)も確認できる。

<変態鉄>は記念硬券を購入。

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【2017年7月2日10時50分】 片上鉄道保存会・黄福棚原駅(許可を得て撮影)

いまの黄福棚原駅の構内配線が表現されており。いまなお“現役”。
保存会の方だろうか、駅員さんにお願いしたら、撮影も快諾してもらえて。

窓に吊された黒板、「社」は自社線内、「国」は国鉄の連絡輸送という意味だろうか。
硫化鉄鉱の積み出しの他、肥料輸送なども片上鉄道の貨物列車で行われ、
末期にはコンテナ輸送も一部、あったと聞いている。
(ただし、コキ車が入線できないため、線内では独自の方法だったとか...)

その下に見えるのは黒電話。鉄道電話の装置だろうか。

カメラを引くと...

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【2017年7月2日10時51分】 片上鉄道保存会・黄福棚原駅(許可を得て撮影)

奥に鎮座している赤いのが「通票閉塞機」、国鉄時代には“お稲荷さん”という
隠語で呼ばれていたとか、いなかったとか。

“タブレット”というのが普段、この中に入っている。“タブレット”といっても
最近のあの端末のことではない。大人の手の甲くらいのサイズの真鍮製の円盤。

簡単かつテキトーに説明しておくと...

ある駅間が単線のとき、誤って両駅から2列車同時に出発させてしまえば、
駅間で正面衝突することは避けられない。これを防ぐために、区間毎に決められた
“通行手形”をつくり、これを持たない列車は、その単線区間に入線できない
ように取り決める...という「閉塞」の1つの方式。

その“通行手形”にあたるのが真鍮製の円盤、タブレットなのである。
隣同士の駅(ここでは黄福棚原駅と吉ヶ原駅)の駅長さんが鉄道電話の回線を
通して、連絡を取り合い、両駅にあるこの赤い機械を、息を合わせて同時に
操作したら、片方の駅で、その真鍮製の「タブレット」を取り出せる。

いま、通票閉塞機の上に革製の「カバンキャリア」が架けてある。
これの下の方がポケットのようになっていて、そこにタブレットを収納して...

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【2017年7月2日13時34分】 片上鉄道保存会・黄福棚原駅

停車中の列車の運転士さんに手渡すのである。

円盤状のタブレットは中央に穴が開いている。その穴の形が四角だったり、
丸だったり...、区間毎に変えてあり、運転士さんが携行する時刻表には
1閉塞(駅間のこと)ごとの、その穴の形が、その記号で書かれていた。

黄福柵原駅まで入らない列車でも、展示線上でタブレット収受が行われ。

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【2017年7月2日11時04分】 片上鉄道保存会・黄福棚原-吉ヶ原

「通票、ヨンカクっ!!!」
どうやら、吉ヶ原-黄福柵原間の通票は四角い穴の開いたタイプ。
収受の際には、駅側の人と運転士さんがお互い、声を出して、その穴の形を
指差確認、列車がこれから乗り入れる区間のタブレットであることを確認後、
発車することが徹底されていた。

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【2017年7月2日13時35分】 片上鉄道保存会・キハ702号車内

確認したら、そのタブレットが入ったカバンキャリアを運転台のところに置き、
吉ヶ原駅に向かって出発するわけである。

そして、吉ヶ原駅に着いたら、あちらの駅員さんがタブレットを受け取り...

吉ヶ原駅の“お稲荷さん”に戻すか、交換の黄福棚原駅ゆき列車で待っている
運転士さんのもとへ渡しに行くか...

何とも原始的な方法だが、これで衝突事故を防ぐという仕組みなのである。

実は、JRでも、つい数年前までこのタブレット式が残っていた。
急行列車の“通過収受”というのも20年くらい前まではJR因美線で見ることができた。

ちなみに、この通票閉塞機は片上鉄道で実際に使用されたものでは無く、
JR岡山支社管内に残っていたものを譲り受けたのだとか...。

ただ、この「タブレット閉塞」、人間味溢れる方式で趣味的には楽しく興味深いが
でも事業者にとってはコストがかかるし、ヒューマン・エラーのリスクも...
特に、単線のローカル線でも交換駅にはすべて駅員さんを配置する必要があり、
無人駅にすることができないという弱みも。自動閉塞など、遠隔操作が可能な
システムが導入され、いま現在、こういう人出のかかるシステムは...

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【2015年2月4日10時12分】 小湊鐵道・里見駅

最近では<鉄>な本でも、「革製のカバンキャリアを使うのがタブレット閉塞」と
と誤解しているような...、そんなこともあるのだが、<変態鉄>がよく訪れる
小湊鐵道線は、票券式とスタフ式。タブレットとは少し違うのである。

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【2016年3月2日11時15分】 とさでん交通伊野線・朝倉(高知大学前)電停

さらに適用法規の違いで、路面電車の「タブレット閉塞」というのは、またちょっと
違ったシステムで。このあたり、本で読んでも<変態鉄>のアタマではなかなか
理解が困難なのである。

おっと、話が逸れている。

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【2017年7月2日9時53分】 片上鉄道保存会・黄福棚原駅

さて、「黄福棚原」駅。
記念硬券を買い求め、撮影させてもらって...

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毎月発行されている「黄福棚原駅だより」というのがあった。
1枚いただくと、「古いのもあるよ...」と封筒からバックナンバーを取り出して
しばらく前の号では、かつての同和鉱業片上鉄道線現役時代の乗車券の特集が
続いていた。「切符の話題は面白い」とお薦めしていただいて。

車両のことや、それから同線の現役時代を知る皆さんの思い出話とか...
<鉄>な本では読むことができなかったさまざまな記事が。
親切にもバックナンバーまでいただけて、大満足だったのである。

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【2017年7月2日13時36分】 片上鉄道保存会・黄福棚原駅付近

「本日は、黄福棚原駅前の駐車場に“軌陸車”が停まっています」
2往復半乗車したキハ702号の体験乗車、車内放送でそんなアナウンスが流れれば...
このボンネットスタイル、それだけでも懐かしい姿である。

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【2017年7月2日12時00分】 片上鉄道保存会・黄福棚原駅

そんな黄福棚原駅とその周辺。次回、訪問時にはどの車両の展示運転にあたる
のだろうか。702号以外のキハも、あるいはDD13の牽く客車列車にも
この駅はよく似合いそうな気がして、いまから楽しみなのである。

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【2017年7月2日9時52分】 片上鉄道保存会・黄福棚原駅

DMH17Cエンジンのサウンドを残してキハが出発したら...

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【2017年7月2日10時54分】 片上鉄道保存会・黄福棚原-吉ヶ原

駅ヨコの踏切機に吊された風鈴たちが涼しげに鳴っていたのである...

と、書けば何だか風情があるのだが、猛暑!! しかも、お昼前から断続的に
雨が降って。でも、昼過ぎには晴れて青空が戻ってきて...
気温の湿度も“うなぎ登り”、まとわりつくような不快な暑さにイライラしながらの
撮影だったのだが...(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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