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「飛越国境」を駆け抜けたローカル線の話。 [アナログ写真保管庫]

今日の話題に入る前に。先週末から<変態鉄>を悩ませてきた全身の痒み、
お医者さんで処方してもらったクスリの効果だろうか、ようやく落ち着きを。
となれば、どこかへ行きたくなるが、休みもなければ天気も悪そう...

さて、24日の「いすみ鉄道」撮影記は、アップまであと少しかかりそう。

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【2015年6月24日14時28分】 いすみ鉄道・小谷松-東総元(後追い)

という訳で、今日はちょっと強引に。
いま、いすみ鉄道で走っているキハ、キハ52 125は分割民営化前後には富山に
配置されており、富山-越中八尾などのローカル列車に運用されていた。
このあと、福井を経て糸魚川に配置され、大糸線で大活躍した。
そして、写真のキハ28 2346は、いわずと知れた「飛越ゴハチ」のメンバー。

時代は多少前後するが、両車とも富山に配置され、高山本線の富山県側の区間を
走っていた時期があったのだ。その高山本線の富山と岐阜の県境にある駅が猪谷。
いまでは富山県富山市最南端の駅になっている。
……  ……

1999年10月28日(水)雨のち曇り

当時は辛うじて「上野発の夜行列車」が残っていた時代。
前夜、上野を発った急行「能登」、秋も深まりつつある季節、
5時半を回っても、まだ外は真っ暗だった。夜間減灯だった室内の蛍光燈が
元の明るさに戻されると、カッコウの鳴き声に続いて、グリーグの「朝の気分」の曲。
何だかテープが間延びしているような...

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【1999年10月28日】 北陸本線・富山駅

「皆さま、おはようございます。あと10分で富山、富山に着きます...」
降車の支度をはじめた<変態ガキ鉄>、まだ大学生だった頃である。
バイトのスケジュールさえ調整できれば、いくらでも旅行に出られた時期である。
そして、このときは自分にしては珍しく、帰宅後に旅行メモをパソコンで整理していた。
そのメモを振り返ってみたい。

この朝の富山駅は雨が降っていた。

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【1999年10月28日】 北陸本線・富山駅

駅構内、ちょうど喫茶店とラーメン屋があった並びだったか...、JR系列のコンビニ、
ここで菓子パンと牛乳を買って待合室で朝食にした。

それでも、予定の列車までには時間の余裕があったので、ホームに立って、
やってくる特急列車にカメラを向けていた。

そのときやって来たのが、ボンネット「北越」である。
489系金沢車7連の運用は貴重なシーンかと思うが、それすら確認していない。

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【1999年10月28日】 高山本線・富山駅

さて、この日の目的は高山本線。

かつての「西」ホームで発車を待つキハ120形に乗り込むのだが...
何の変哲もないキハ120だが、行き先「高山」を表示しているのは、
今になっては貴重な表示である。当時はキハ120の高山ゆきや美濃太田所属のキハの
富山乗り入れも珍しいことではなかった。

とはいえ、当時の<変態鉄>、富山に来ることは多かったが、高山本線はほとんど
乗ったことがなかった。わずかな乗車機会も「ワイドビューひだ」ばかり。
「朝ラッシュは八尾・速星から富山に向かってくる下り列車が満員なのだろう」と
タカをくくっていたら、2両編成の小型ディーゼル車の車内はすでに満員、
予想に反して立ったまま、満員のキハに揺られることになってしまった。

富山 7:38発の高山ゆき、速星でようやく空席を見つけたとのこと。
笹津付近まで混雑が続いたことに驚いたと言うことが当時のメモに残っている。
この10年後、「飛越ゴハチ」を追って、この地に通いつめることになるとは、
当時は全く思っていなかった。

そのキハ120を降りたのは、県境の駅・猪谷だった。
この駅の南側に富山県と岐阜県の県境があり、線路の所属もJR西日本から東海に
変わることになる。

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【2008年3月5日11時36分】 高山本線・猪谷駅

「飛越ゴハチ」のときにも何度か猪谷駅のホームで撮ったことがあった。
いまでは、東海区間と西日本区間の乗り入れは特急「ワイドビューひだ」に限られ、
普通列車は全便、猪谷駅で乗り換えとなる。“縦列停車”状態で東海のキハ48と
西日本のキハ120が並ぶのだった。

でも、この当時、この駅にはもう1本の路線が乗り入れていた。
第3セクター・神岡鉄道である。

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【1999年10月28日】 神岡鉄道・猪谷駅(当時)

このときの目的の1つは、この路線の“乗りつぶし”にあった。
旧国鉄神岡線を引き継いで生まれたのが第3セクター神岡鉄道だった。
このKM-100型気動車の単行が行ったり来たり。
でも、この鉄道のメインは最初から最後まで旅客輸送ではなく、貨物だった。

国鉄末期に特定地方交通線として廃止対象となったとき、第3セクター化されて
存続することになったのも、ひとえに沿線の神岡鉱山から産出される硫酸を
貨物列車で輸送するため。いまでは速星止まりとなっている高山本線の貨物列車も
<変態鉄>が撮るようになる以前は猪谷を経て神岡まで走っていた。

ちなみに、同社の過半数の株式は三井金属鉱山が保有しており、21世紀に入って
硫酸の出荷をトラックに転換することになると、その翌年、2006年にはあえなく
廃止となってしまった。

すでに、旅客輸送では限界に近い(??)状態までなっており、車内は閑散としていた。
猪谷 8:29発の奥飛騨温泉ゆきはKM101号車の単行、これで10時に猪谷に戻るまで、
奥飛騨温泉駅までの全線を1往復した。

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【1999年10月28日】 神岡鉄道・KM101号車内

猪谷駅に着く頃には視界も効かなくなるほどの激しい雨になっていたが、
神岡線は、出発するとすぐに長い長いトンネルへ。

このKM100型の特徴と言えば、何と言っても車内に置かれたコレだろうか。
あとは、車内には国鉄型キハの廃車発生品と思しきアイテムが目立っていた。

途中の鉱山前駅で通票交換があった、と当時のメモには残っているが、
その様子を撮ったわけでもなく...、交換列車があったのかどうかすらわからない。
まぁ、当時は、まさか15年経ってブログに書くとは思っていなかったし...。

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【1999年10月28日】 神岡鉄道・奥飛騨温泉駅(当時)

神岡の町に入ってからいくつかの駅に停車、終着・奥飛騨温泉駅に到着。
側線のある、この路線の規模に似つかわしくない終着駅は、やはり貨物輸送のため。

側線には黒いタキ車が並んでおり、いまなら、夢中でカメラを向けそうだが...

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【1999年10月28日】 神岡鉄道・奥飛騨温泉駅(当時)

構内通路の付近から乗ってきたKM101号車の姿を。
奥飛騨温泉駅は、写真の左隅に見える駅舎が喫茶店になっており、ホーム付近には
廃バスが見えるが、これが待合室になっていたとのこと。

線路越しに向こうの方に神岡の街並みが望めたが、それ以外、駅周辺には
めぼしいものはなく、何もせずに時間を過ごしていたみたい。

それにしても...

黒タキがこれほど並んでいるのなら、そういう記録写真も撮っておくべきだったが、
当時の自分、いま以上に<鉄>失格、<ダメ鉄>である。

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【1999年10月28日】 神岡鉄道・奥飛騨温泉駅(当時)

辛うじて、側線の隅にいたこの機関車の姿だけは残していた。

記憶が曖昧なのだが、タキ車の一群の中に、タンク体に丸い窓というか覗き穴を
開けてトロッコ車に改造した車両を見たような見ていないような...

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【1999年10月28日】 岐阜県飛騨市・飛騨古川付近

9:31発のKM101で猪谷に戻る頃には雨も小降りになっていたのである。
猪谷を11時半に出る、再びキハ120形2連の高山ゆきで、白壁の街並みで有名な
飛騨古川に向かったのだった。

実は、このときの“本当の目的”は飛騨古川以降の区間にあった。

……  ……

すでに神岡鉄道も廃線になってまもなく10年、でも、廃線後も奥飛騨温泉駅付近の
線路は残されており、地元住民などのグループを中心に「レールマウンテンバイク」という
催しが始まった。いまでは、予約をとるのも大変なほどの盛況とか...

次に富山を訪れたときでも、久々に神岡を訪れてみようかと思っている。

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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johncomeback

おくひだ号の車内に驚きました。
これ残ってたら、今頃大人気だったのでは?
by johncomeback (2015-06-26 13:18) 

あるまーき

johncomebackさん

コメントありがとうございます。
廃線当時も、観光路線化して存続を図ろうとする動きはありました。
いまでは、ローカル線を活用した町おこしというのもひろがりつつありますが、当時は...、あと10年遅かったら、といった感じです。
それにしても珍しい車両でした。ちなみに、いまも旧奥飛騨温泉駅構内で非公開で保管されています。
by あるまーき (2015-06-26 13:31) 

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