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7000形を待つ間に(2)心配な「あかおび」(5,6月の都電荒川線) [保存車・廃線跡]

昨日は名鉄美濃町線の話題をご紹介したが、再び、都電荒川線。
路線自体が廃止になったり、あるいは老朽化で新型車両に置き換えられたり...
多くの鉄道車両は15~25年くらいのサイクルで更新されていく。
50年走り続けるとなれば、かなりの“長寿”。

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【2016年3月4日9時36分】 丸亀市蓬莱町・パブリックプラザ丸亀付近

そして、それらが廃車になるとき、少なからず“保存”の話が出てくる。
路面電車の場合、特に地元の人たちにとってなじみ深く、かつ、車体長が短いので
保存しやすいから、ということで公園や公民館、あるいは店舗、集会場など、
静態保存されたり、活用されたりする。

都電も昭和40年台の“路線撤去”の後には、多数が静態保存されたという。
でも、残念ながらその殆どはすでに解体・撤去され...

わずかに残っている個体も...

「あおおび」が来るのを待つ時間を利用して大塚駅前から向かった先は...

……  ……

2017年5月28日(日)晴れのち曇り

大塚駅から向原方面へ都電の線路に沿って歩いて行くと、大塚台公園の少し手前で
片側1車線の並木道との交差点がある。春先はサクラを配して都電を撮れる
スポットとして知られるが、その道路を進んだ先の住宅街の中にある小さな児童公園、
遊具が置かれ、小さな子どもたちの歓声が聞こえる公園の片隅に、フェンスで
厳重に囲まれて“黄色い物体”が鎮座している。

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【2017年5月28日11時48分】 東京都豊島区・南大塚公園

都電6162号車である。
1971年(昭和46年)に錦糸堀車庫を最後に廃車になった車両。説明板によれば
短期間ではあったが、荒川車庫に在籍したこともあったようで、大塚周辺を
走っていたことも少なくなかったはず。

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王子電軌から継承され、その“生涯”を現在の荒川線で過ごした175号車とも
顔を合わせていたはず。こちらもほぼ同時期に(6152号より少し早く)廃車になり
栃木県内の鉄道関連のメーカー工場に保存されている。
数年前に整備され、廃車直前、同車の最末期、昭和40年台頃の姿に修復された。

でも...

鉄道会社の人に聞いてみても、車両が傷まないようにするための、一番のコツは
「走らせる」ことだと口を揃えて。

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【2016年12月19日7時16分】 水島臨海鉄道水島本線・浦田駅

そのために“予備車”となっている車両も意図的に、編成を差し替えてでも
時折、営業運転に充当してみたり、あるいは車庫の構内で行ったり来たりさせたり
通電したりエンジンをかけたりしていないと急速に痛んでくると言う。

あわせて電車の場合、車内に自由に入れるようにするとイタズラなどで
窓ガラスが割られることも多く。そして、雨風が車内に入るようになれば...

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【2016年12月4日12時09分】 埼玉県川口市・青木町公園付近

「解体やむなし」と思われた状況から、旧所有者の京浜急行電鉄が引き取って
再整備の上、保存すると名乗り出てくれた、こちらは超がつくレアケース。

さて、そんなわけで。

貴重な6000形の生き残りなのだが...

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【1993年6月頃】 東京都豊島区・南大塚公園

初訪問は高校生だった当時、1993年(平成4年)6月頃だった。つまり、24年前。
ひどく荒廃していたのを、再塗装して「都電ものしり博物館」として整備した...
という鉄道誌の記事をみて、見に行ってきたのだった。

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【1993年6月頃】 東京都豊島区・南大塚公園

方向幕は埋められていて、「あおおび6000形」という珍妙な姿ながら、
キレイな姿を見せてくれていた。

年月は流れ、ふと思い立って再訪したのは、2012年のこと。

「ええーーっ」
見た瞬間、ちょっと残念だった。

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【2012年8月16日8時46分】 東京都豊島区・南大塚公園

黄色なのか褐色なのかわからないくらい色褪せ、イタズラ対策だろうか、
車両の周囲はフェンスで囲まれてしまい...

檻の中で、寂しい姿を晒しながら朽ち果てていくだけ。
保存車めぐりをしていて、一番ショックなのはこういうときなのである。
このときの様子は、かつて、拙ブログでもご紹介している(→ こちら)。

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【2017年5月28日12時42分】 都電荒川線・大塚駅前-巣鴨新田

黄色に赤帯の都電6000形が第一線から姿を消したのは1978年「荒川線近代化」。
黄色に青帯7000形・7500形の時代を経て、冷房化とともに白地に緑帯に、
さらにカラフルな新型電車が行き交うようになると...

そして、ふたたび。

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【2017年6月11日12時02分】 都電荒川線・荒川電車営業所

7001号車が(元来、この車体で赤帯はあり得ないが...)「あかおび」に
復刻塗装されて有終の美を飾ったのは、2017年4月のこと。

正反対の「あり得ないカラー」だった、この大塚の公園の「6000形青帯」が
再整備された...という情報が、<変態鉄>の耳に飛び込んできたのも、
ちょうどその前後だった。(← 単に情報に疎いだけ...)

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【2017年5月28日11時48分】 東京都豊島区・南大塚公園

ということで、5年ぶりの再訪となったのだった。

でも、何だか不自然な感じの窓の黒いサッシ、妙に細い感じの赤帯。
そして、窓はちょっと濁ったような感じ。ガラスの代わりにアクリル板のような
ものに交換されているのだろうか。

エラそーなことを言っている割に、自分が何かできるというわけでは無いのだが、
でも、ちょっと可哀想だなぁ...と思わざるを得なかったのである。

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【2017年5月28日11時48分】 東京都豊島区・南大塚公園

ちなみに、1993年の整備時に設置された説明板は変わらずに残っていた。

下にある「昭和37年10月現在」という路線図。
「お父さん、お母さんが子どもの頃の...」という記述が。

“揚げ足取り”と言われそうだが、ただ、自分も荒川線だけになってからの
都電しか知らないわけで。6000形が現役だった時代を知るのは、既に50代以上の
人だけだろうか。公園で遊ぶ子どもたちにとっては祖父、祖母の代...といった方が
しっくりくるような時代になっている訳で。

公園で遊ぶ家族連れが、誰もこの古い電車を気にも留めていないのも
無理も無いような気がして、写真を撮ったら素早く公園を離れたのだった。

……  ……

先日、公募(というか投票)により、都電荒川線の愛称が「東京さくらトラム」に
決まった。

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【2017年5月28日12時18分】 都電荒川線・巣鴨新田-大塚駅前(後追い)

PRのヘッドマークを付けた電車も走っている。
採用されたのは「さくら」だったが、候補には「レガシー」などもあった。
「レガシー」などという割には、東京都交通局って車両保存には消極的で。
横浜、名古屋、大阪...、大都市の(公営)交通局はどこも
旧型の地下鉄、路面電車の展示施設を持っているのに、東京都だけは。
東京メトロ(← 営団)が引退した形式のトップナンバーの実車を、車庫内で
大切に保管しているのとは反対に、何も残さない方針らしく。
大阪市など、市電も地下鉄も、いろいろな車両を“非公開保管”しているのに...

まぁ、完全なまでの“マニアの戯れ言”ではあるが、東京都も交通局だけでなく、
水道とか環境とか...各部局を巻き込んで、これまでの歴史を振り返るような
展示施設でもつくってみようとか...、“食のワンダーランド”とか、訳分からん
場当たり的な思いつきで発案するくらいなら、「世界的大都市の発達過程を
実物展示で振り返る施設」とかいう位の、とんでもない企画でも提案すれば
面白いように思うのだが...

と、仕事でストレスが溜まって、訳の分からんことを書き連ねている<変態鉄>、
明日からは、フツーの<変態鉄>ブログに戻ろうと思っている。

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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コメント 2

Cedar

何も残さない方針=宵越しの金は持たない江戸っ子らしさ、なんでしょうか?違いますね。
by Cedar (2017-06-28 09:53) 

あるまーき

Cedarさん

コメントありがとうございます。
なるほど。そういう見方もありますね。ある意味、江戸っ子らしくて...。でも、やっぱり...。
7000形も保存などの予定は特に無いそうで。

by あるまーき (2017-06-28 12:55) 

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